フランスの伝統的な手芸カルトナージュ

カルトナージュをご存知でしょうか。
カトナージュとは、近年、日本の女性にも人気のあるフランスの伝統的な手芸のことです。
フランス語で、厚紙細工を意味するカルトナージュは、カルトンという厚紙で組み立てた箱などに紙や布を貼り付けて飾ったものです。
フランスでは紙で装飾することが多いのですが、日本では布を用いることが多いため布箱ともよばれています。

カルトナージュの起源には二つの所説があります。
一つは、18世紀頃の南フランスで床屋の主人であるムシュー・ルヴォルが蚕と繭を入れる紙箱に装飾を施した物が発祥とされている説です。
そして、二つ目は大航海時代にアジアから運ばれたお茶の入れ物として紙で作られた箱に、美しい布を貼りフランスの貴婦人たちのティータイムに出したのが発祥という説です。
どちらの説にもフランス地方で繊細な品物の品質を保つための紙箱を利用したという共通点があります。
カルトナージュで作ることのできる作品の種類は様々です。
フォトフレームやファイルなどの平面作品はもちろんのこと、驚くことに家具もカルトナージュで制作することができるのです。

カルトナージュでは、カルトン、カルトナージュ専用の糊、水貼りテープ、布または外貼り用のきれいな紙、裏打ち用の画用紙が必要となります。
カルトンとは、約2mmの厚さを持つしっかりとした板状の厚紙のことです。
文具店などでグレー台紙として販売している場合があります。
カルトナージュ専用の糊は布または外貼り用のきれいな紙とカルトンを張り合わせるものですが、木工用ボンドとでんぷんのりを同じ割合で混ぜ少量の水を加えたもので代用することができます。
水貼りテープは、カルトンを組み立てるときに使用します。
水貼りテープとは、切手のように裏に糊があるテープのことですが無地の幅広マスキングテープで代用することができます。

カルトナージュは特別な道具は必要ありません。
気軽に始められることができるのも人気の理由のひとつとなっているようです。

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